2001年5月より全単協でびん牛乳がスタートしました。皆さんのお手元にもピカピカのびん牛乳が届いたでしょうか。同じ牛乳なのに「おいしくなった」と感じられた方も多かったことでしょう。殺菌温度を72度15秒に変更したときと同様に、これでまた生活クラブの牛乳が「ほんもの」に一歩近づくことができました。新鮮で搾りたてのミルクの味をそのまま皆さんにお届けできることを、私たち牛乳工場の職員もとてもうれしく思います。
さて、第5次牛乳政策の目玉としてのびん牛乳ですが、びんにすれば配達や受け取りが大変になり回収の手間もかかるというのに、どうして私たちはびん容器を選択したのでしょう。「よりおいしくなる」「ゴミを出さずに環境にやさしい」というのが具体的な理由でしょうが、もっと大きく言えば「私たちの暮らしのありようを変えていこう」という意思の表れではないでしょうか。
牛乳も30年前までは1合びんの宅配牛乳を飲むのが当たり前でした。それが、紙パックの登場で牛乳の流通が大きく変化し、いつのまにかスーパーで1リットルの紙パックを買うのが普通になりました。手軽に買えて値段も安い、ということで私たち消費者にも恩恵が大きかったわけですが、反面そうした便利さばかりを追求する暮らし方が私たちの未来に多大なつけをまわしているという事実も最近になってクローズアップされています。ダイオキシンなどの環境ホルモン問題などはその代表と言っていいでしょう。そういった問題に自らの行動で「NO」というために、生活クラブの皆さんは大変だけれども本来の牛乳容器であるびんをあえて選択したと理解しています。
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